札幌太田病院コラム

　札幌太田病院は、札幌市西区にある精神科、心療内科を有する病院です。当院デイナイトケアは、統合失調症、気分障害、依存症など、さまざまな患者様にご利用いただいています。今回は、デイナイトケアのメンバーさんにインタビューにご協力いただきました。

Q．退院後にデイナイトケアに参加しようと思ったきっかけはなんですか？

―入院中にスタッフから、退院したのちの生活をどうするかという話の中で、共同住居の話やデイナイトケアの話があり、すぐに仕事へ復帰できるわけではないし、アルコールを飲まないためにも参加しようと自然に思えた。一人だと考え事をしたり、お酒に走ったりしてしまうのではないかという思いがあったのと、通う中で楽しみも見つけられたらいいな、と。

Q．今はどのようなプログラムに参加されていますか？参加して何か変化はありましたか？

―断酒会などアルコールに関連することへの参加のほか、体力アップのプログラムにメインに参加しています。入院前はアルコールばかりで食事もあまりとれていず、体力もなくなっていたけれど、入院してから三食食べられるようになり、退院したあとも食事を摂れる生活を維持できている。体を動かしているからか、体もしまってきて健康的な体作りができている。

Q．今後チャレンジしてみたいことや、目標はありますか？

―入院していたときに、アルコール依存症のように自分でどうにかできる病気ではなく、自分ではどうすることもできない病気を持っている人たちを目の前にしたとき、衝撃を受けた。何か自分にもできることがあるのでは？と思えた。昔の仕事のようなことをするのではなく、自分の今までの経験も生かしながら、ボランティアとか、形は決まっていないけれど何かできたらなという思いがあります。

Q．ナイトケアはいかがですか？何かご要望はありますか？

―集団が苦手な人のための個別のプログラムとか、自分に合ったプログラムがない人達で話し合って何かを作っていくのもいいのかなとか、色々思い浮かんだりしています。ナイトケアは社会復帰へのリハビリ、ゆったりする時間、癒しの時間として成り立っていて、今のままで良いと思う。

　退院後、デイナイトケアに通われながら一日一日を丁寧に振り返り、今後のことも視野に入れながらも、自分の今の状況に向き合い、焦らずにゆっくりと目標に向かって努力されていることがインタビューを通してとても伝わってきました。

　デイナイトケアは、依存症の誘惑がある時間帯を乗り越える場として活用いただくことも多いです。他にも、誰かとコミュニケーションをとる時間、就労に向けたステップアップのための時間、仕事の後にリラックスして過ごす時間など、利用者様それぞれにとって「必要な時間」をお過ごしいただいています。

　デイナイトケアでは、定期的なアンケートや面談など、利用者さまとの関わりの中から得た情報も踏まえて環境を常に見直しています。すべての利用者様が「今日もいい一日だった」と思える場、新たな一歩を踏み出すための場となるよう、スタッフ一同これからも尽力していきます。

1Fデイナイトケア（直通）：０１１－６４４－６１９１

（受付時間　午前11：30～午後7：30）

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