〇病棟にて
高齢者が慣れ親しんだ歌や楽曲を用いて音楽活動を行い、楽しみながら全身の活性化につなげます。リズミカルなピアノ演奏に乗せて足踏み体操をすると、自然に笑みもこぼれます。
Calender
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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初 診
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9:30 - 17:00 |
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再 診
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9:30 - 17:00 |
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スタッフ一同が「ようこそ」の気持ちで治療にあたります。受容・支持・共感の姿勢で患者様のお気持ちに沿って治療を進めてまいります。支持的精神療法、心理教育、認知行動療法、薬物療法、自助グループ参加調整、デイナイトケア、家族支援(クラフト・心理教育、家族会)、環境調整などを実施いたします。ご本人が希望する場合や、通院治療では対応が困難な場合は入院治療に切り替えることもできます。
入院環境による休息、生活リズムの回復、支持的精神療法、薬物療法、併発症治療、身体合併症管理、集団・個別認知行動療法、集団療法(ピアサポートなど)、それぞれの疾患に合わせた疾患教育、病棟内・内観療法、作業療法、心理士によるカウンセリング、自助グループ参加、家族支援(クラフト・心理教育・家族会)などを行います。入院中に行政手続きが必要な方への支援、住宅準備支援など環境調整などもお手伝いいたします。入院時より退院後を見据えた支援を展開していきます。
精神科医師による支持的精神療法。患者様のご相談を、受容・支持・共感の姿勢で傾聴し、その中で患者様の状態を診断し、疾患の情報や治療法を提案し、共に治療を進めます。Shared Decision makingを原則としています。
うつ病や躁うつ病(双極性障害)、統合失調症など多くの精神科疾患の治療には薬物療法が用いられます。精神科治療薬の進歩は目覚ましく、有効性が高く、副作用の面で改善された薬剤が増えています。剤型も錠剤やカプセルの他、口腔内崩壊錠や液剤、貼り薬、注射薬などがあり、1日1回の内服で良い徐放剤や2-4週に1回注射する持効性抗精神病薬など多様です。個々の患者様の状況に応じてより患者様に合った薬剤を選択できるようになってきています。
「依存症になるのではないか、廃人のようになるのではないか」など、精神科治療薬の使用に不安を持たれる方もいるでしょう。他科の薬剤と同様で副作用がないわけではありませんが、患者様の飲み心地を伺い、定期的な血液検査などを適切に行い、安全に使うことができます。また、現在は抗精神病薬や抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬はそれぞれ2剤以内に、処方精神科薬合計で6剤以内にすることが原則とされています。
医師が必要と認めた患者様には心理士と心理面接を行います。一般的なカウンセリング、アサーショントレーニング、アンガーマネジメント、認知行動療法など疾患や病態に応じた多彩な対応が可能です。
統合失調症への認知行動療法
当院では、毎週金曜日の15:30から、病棟内において、統合失調症で入院している方や、退院された方を対象として、認知行動療法「ポプラの会」を行っています。医師・看護師・薬剤師・心理士が担当しています。
「ポプラの会」では、テキストを使用して幻聴・妄想体験などを理解し、また、同じ症状・悩みを抱えた者同士で体験を発表し合うことで、安心して症状を認め、服薬などの再発防止のための行動につなげています。
参加者からは「症状の緩和のために、薬が必要とわかった」「幻聴が聞こえる頻度は変わらないが、受け止め方が変わり、幻聴は幻聴と思えるようになった」「不眠にならないために医師に相談をして薬の調整をしていこうと思った」などの感想をいただいています。
アルコール依存症への個別・集団認知行動療法
依存症は否認の病とかつてはよく言われました。否認している方の発言では、「自分は病気ではない」「病気であっても治療は必要ない」「自分は軽症で断酒会の人たちとは違う」などがよく聞かれます。患者様が否認する理由の⼤きなものとしては、「依存症=ダメ人間」のような偏⾒を持っていて病気と認めると「ダメ人間」と認めることになるから、病気と認めると治療をしなければならなくなり酒を飲めなくなるから、酒なしの人生を考えることができないからなどが挙げられます。これらの考えの多くは病気に関しての知識を持っていないことから生じています。依存症に関する正しい知識(原因、症状、経過、治療法)を持ち、お酒や依存症に関する自分の認識の偏りに気づき、行動を変⾰していくことができます。ワークブックを用いて行い、個別と集団、外来と入院、いずれでも実施可能です。集団認知行動療法は、グループで行うことで、他の人の体験を知り、共感し、考えを出し合い、取り入れ合い、共に回復を目指して進む感覚を得られます。入院中の患者様同士は同期生のような意識が生じることも多く、退院後も外来で声を掛け合い、互いの無事を喜び合うなど断酒維持のモチベーション向上にもつながっているようです。有効性、満足度共に高い治療法です。
アルコール依存症への個別認知行動療法 スマープ
神奈川県せりがや病院にて作成された認知行動療法のスマープを実施しています。外来と入院のどちらでも実施しており、個別対応も可能です。
病的賭博に対する認知行動療法
厚生労働省指定の集団認知行動療法STEP-Gの研修を受けたスタッフが実施しています。個別の認知行動療法も実施しています。
摂食障害への個別認知行動療法
CBT-Eの研修を受けた心理士が個別に実施しています。
神経性食思不振症に対する入院認知行動療法
※うつ病、不安症、病的窃盗や性依存に対しても個別認知行動療法を実施しています。
同じ疾患などの患者様が集まり、安心できる雰囲気の中で、自分の体験や悩みを話し、他の参加者の体験や悩みを聞くことを通して行う治療です。心理士などスタッフもメンバーとして参加します。自分の話をして他者の話を聞く中で自己理解を深め、メンバーの一員として受け入れられることで孤独感が軽減し、新しい対処法の獲得や対人関係の学習などにより病状の改善を図ります。
アルコール依存症(ピアサポートの会、AAメッセージミーティング)、ギャンブル依存症(ミニGA)、摂食障害(アマリリスの会)、病的窃盗(しまえながの会)、統合失調症(チューリップの会<2階デイケア>)、女性の会(なないろの会)を開催しています。
当院では、昭和48年よりアルコール依存症の治療に取り組んで参りました。名誉院長がアルコール依存症の治療を本格的に開始して以来、アルコール依存症の治療を情熱を持って継続しています。
予約可、家族相談も可能。
老年期の不安抑うつ状態、うつ病、不安症、不眠症、身体症状症、アルコール依存症、せん妄や認知症の診断治療。
不眠、不穏、興奮、幻聴や妄想、徘徊、抑うつ、自発性低下、拒食などの認知症やせん妄に伴う症状の診断と治療。
老年期はうつ病の好発時期であり、不安焦燥が強いタイプや微小妄想(貧困妄想・心気妄想・罪業妄想)など精神病症状を伴う重症うつ病が多く、重症な場合は入院が必要です。
老年期に多い精神病症状を伴う重症うつ病は、自殺念慮が強い、食事が摂れず衰弱が顕著など、速やかな症状の改善が必要な場合や抗うつ薬が不十分な効果しか発揮しない場合もあり、その場合はmECTが必要かつ有効です。
麻酔科専門医・標榜医と精神科医が協働して安全に実施しています。
老年期の不安抑うつでは、伴侶の死の後の孤独や高齢者施設内でのトラブルが原因になっていることもあり、入院やデイ・ナイトケアの利用による孤独の解除が薬物療法よりも有効であることもあります。
高齢化が進んだ現代社会では珍しくありません。認知症の併発例、身体合併症のある方、衰弱した方も多いです。
老年期のアルコール依存症では、依存症治療と身体的治療・リハビリテーション、栄養療法、介護、退院後の環境調整や支援などを統合的に提供することが必要です。
耕仁会は、依存症治療、高齢者医療介護、患者様の地域生活支援のいずれにおいても、道内有数と言える長年の経験と実績があります。
ユマニチュード、パーソンセンタードケアの全スタッフによる実践を目指しています。
口腔内トラブルの早期発見、経口食事摂取・口腔機能の維持、誤嚥性肺炎の予防、嚥下リハビリテーションなど。
廃用症候群を防ぎ、歩行機能を維持し、歩いて退院してもらうことを目指します。
高齢者の5人に一人は栄養障害を有し、認知症や精神疾患の罹患者ではより高率に認めます。医師と協働して栄養療法を実施します。
総合診療医・内科医が身体合併症の治療にあたります。
入院治療が必要な場合は、なるべく迅速に対応いたします。
介護医療院もございます。
同法人内の居宅介護支援事業所、介護老人保健施設、認知症対応型グループホーム・デイサービス、訪問看護ステーション、訪問介護事業所などと連携します。
医療から介護へ、入院・入所から地域生活へ、継ぎ目のない円滑な移行が可能です。
認知症カフェを月に一度開催中。耕仁会高齢者医療介護部門全体で協力し、認知症対応型デイサービスせーじゅ(病院玄関向かい)で開催しております。
当院断酒会室などで自助グループを開催し、外来、入院、デイケアの患者様などが参加しています。札幌断酒木曜の会、サルビアの会、すいれんの会、ミニGA、しまえながの会(クレプトマニア)などが活動中です。院外自助グループ参加への紹介も行っています。
アルコール依存症、ギャンブル依存症も他の疾患同様、早期発見・早期治療が大切なのは言うまでもありません。しかし、更に重要なのはアルコール依存症・ギャンブル依存症の発症を予防することです。
そのため、当院ではアルコール依存症・ギャンブル依存症の予防・早期発見を目的とした出前講座を行います。
ご希望の方は札幌太田病院までご連絡ください。
学校(中学校、高校、大学等)、企業、病院、町内会等どなたでも結構です。
無料です。
当院の医師もしくは専門看護師など
※中学校で「アルコール依存症について知ろう!」のタイトルで講義をしました。
※高校で「飲酒・喫煙が未成年にもたらす害について」のタイトルで講義をしました。
依存症患者家族への支援、家族が患者様の回復に向けてのより良い関わりを学ぶクラフトプログラム、家族会を実施しています。現在、太陽会、みつば会等が活動中です。思春期症例への親への支援、ペアレントトレーニングを行っています。
主に内因性うつ病、双極性障害うつ病相、統合失調症などの重症例や薬物療法の効果が不⼗分な場合に行います。特にうつ症状に対しては高い確率で症状の改善が得られます。
麻酔科医による全身麻酔下で、筋弛緩薬を用いて痙攣を生じ難くして行います。
内観療法というのは自分にとって身近な人、母・父・祖母・祖父・きょうだい・叔母・叔父・いとこ、友達・学校の先生などに対し、「してもらったこと」、「して返したこと」、「迷惑や心配をかけたこと」の「内観三項目」について、生まれてから現在までを具体的に問い直す記憶回想法です。これを忠実に実施した上で、これまでの自分の考え方や行動を修正する認知行動療法的効果を期待できます。
内観という文語が、宗教用語のようで馴染めないという一種の見方や偏見があるようです。そのため札幌太田病院では次のように文語を変えています。つまり、対象者には、立場に応じて柔軟に言い表しています。ただし内観の内容は全て同じです。
このような表現であれば、誰もが抵抗なく受け入れられるようです。
内観面接者は、1〜2時間おきに屏風を開いて面接を行います。礼儀正しく深々と頭を下げ、体を起こして合掌します。これを「合掌礼拝接近法」と言います。謙虚な姿勢、無為・無心の姿で接します。
面接時間は3〜5分程度です。記憶想起が恩・愛の文脈に沿っているかどうか確かめ、不自由なこと、健康上の問題はないか、を確かめて最小限の激励を行います。
回想は、年代を区切って具体的に実施します。これを、内観三項目に従って実践します。
繰り返し、繰り返し行ってもかまいません。
一定のテーマによる回想は年代順に始めます。幼いころ、小学校、中学校、高校、そして現在までの順番です。想起する場合は常に一人だけにし、二人以上の対象者を回想しません。例えば、母から始め、母が終われば父に移ります。以降、祖母、祖父、きょうだい、と順番に続けます。時間があれば何度でも最初から繰り返し想起します。
内観療法を始めて3日くらい経つと変化が現れてきます。表情や姿勢にそれまでとは違った感覚が生じてきます。何かを自覚した感じ…。これを「恩恵の再体験」と言います。この感覚は、「自分が、自分がと、自分本位だった感覚が、多くの人に支えられ生かされてきた…」と自覚できる状態です。こうして、内観療法を続けると、それまでの悩みや苦しみが不思議なほど解消され、明るい光が感じられるようになっていきます。こうして回復への道が見えてきます。
内観を1週間連続して行うことを「集中内観」と言います。集中内観では、どのような人の場合でも内観らしい内観に入ることができない期間があります。この期間を「前庭内観」と言います。前庭内観は、第1日目から3日間くらい(約40時間程度)、容易に集中できない期間です。これは、ヒトという生きものの大脳神経が持つ「可塑性」という生物学的特性によるものです。内観療法で感情の変化がみられるのが3日目以降となる所以です。
心の悩み、苦しみというのは本人(当事者)だけのものとは限りません。必ず家族という生活環境が伴っています。親と子の関係、夫婦間の関係、いじめ、不登校、薬、DV、酒など様々な問題があります。
しかし、焦点を絞っていくと、家族という家庭内の問題です。その解決方法として「家族内観」が大変有効です。親と子、夫と妻、いずれも一緒に療法を受けることによる効果に期待が寄せられます。家族内観は、家族を巻き込んで行う療法で、対象者と家族(特に母親、父親)が一緒に内観します。
作業とは、仕事や日常生活の諸動作・家事仕事、遊びなどを指しています。これらの作業に含まれる諸動作を使って、生活能力の向上を図るリハビリテーションが作業療法です。
当院では、作業療法として、絵画、書道、クラフト、フィットネス、ヨガ、太極拳、小弓小道、吹き矢、ダーツ、チャンバラ、詩吟など多彩なプログラムを実施しています。主に作業療法士が担当します。
理学療法とは、高齢や病気、けがなどのために身体の障がいのある方に対して、治療体操その他の運動などを行ってもらい、その基本動作能力の回復を図る治療です。当院では主に高齢の身体障がいのある患者様に実施しています。主に理学療法士が担当します。
管理栄養士が、各種栄養指導を行っています。主に、内科疾患をお持ちの方(糖尿病、高血圧、高脂血症)、中性脂肪の高い方や肥満の方、摂食障害の方が対象です。低栄養の高齢者の方の栄養管理を行っています。
介護が必要な患者様に対して、歯科衛生士による口腔ケアを実施しています。口腔ケアにより得られることとして、口腔内の清潔とうるおいを保つ、咳反射・嚥下反射を高める、口腔機能を維持向上することで食事を経口摂取する、話すなどQOLを向上、誤嚥性肺炎などの予防などが挙げられます。
音楽療法ってどんなもの?
人は、美しいメロディーやハーモニーを聴くと疲れた心や体が癒され、穏やかな気分になります。軽快でリズミカルな音楽は気分を高揚させ、動きを誘発します。歌はその歌詞から想像をめぐらせ、昔の記憶を呼び起こします。このような音楽の持つたくさんの要素や特性を、病気の改善や健康維持のために計画的に利用していくのが音楽療法です。
当院の音楽療法の活動
高齢者はもちろん、思春期デイケア、個別疾病にも対応しています。
〇病棟にて
高齢者が慣れ親しんだ歌や楽曲を用いて音楽活動を行い、楽しみながら全身の活性化につなげます。リズミカルなピアノ演奏に乗せて足踏み体操をすると、自然に笑みもこぼれます。
〇デイケアにて
認知行動療法の技法を取り入れた音楽療法です。
ロールプレイを盛り込みながらトーンチャイム演奏や合奏、曲あてクイズなどの音楽療法を行います。「合奏」では患者様自ら好みの小楽器を選び、皆で一つの曲をアレンジして完成させた時の気分は爽快です。ギター教室も人気プログラムです!
当院の院内教室は、治療を受ける子供たちが、安心して学習し、学力の向上・自信の回復を図ることを目的に設立しました。
学習は一人ひとりの習熟度別課題に合わせた柔軟な個別指導も行っています。
学習指導は主に、札幌医科大学の大学生が行います。病棟内プログラムとして学習の他には、体育館では各種スポーツ、遊び療法、音楽療法、グループでの運動・作業療法、コミュニケーションスキル獲得のためのSST(ソーシャルスキルトレーニング)や集団精神療法の他、個別心理教育など多彩なプログラムを行っています。
他、主治医・看護師・心理士など、多職種のチームが登校復帰を支援します。また、成人の方には社会復帰のためのリハビリや援助にあたります。
院内教室は平日はナイトケアのプログラムとして、土日は病棟内で行っています。入院中のお子さんの他、外来通院中のお子さんも利用できます。主治医にお尋ねください。
当院で治療を受ける児童や生徒、専門学校受験を目指す成人など
家族の事情に合わせて、病院職員が学校までの送迎を学校の許可のもと行います。
Calender
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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初 診
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9:30~17:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
再 診
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9:30~17:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
札幌市太田病院(精神科・心療内科)
〒063-0005
北海道札幌市西区山の手5条5丁目1番1号
011-644-5111