Calender
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
初 診
|
9:30 - 17:00 |
● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
再 診
|
9:30 - 17:00 |
● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
病的賭博は破産、犯罪、離婚、自殺など深刻な問題を引き起こす疾患です。海外では成人の1~2%に認め、本邦の患者数は100万~200万人と推測されています。病的賭博患者は、若~中年の男性に多く、一般人口に比し高等教育修了者、離婚者の割合が統計学的に有意に多く、無職者は一般人口の6倍です。患者の4-5割にアルコール依存症や感情障害の合併症と家族歴、養育歴上の問題を認めます。更に、半数以上が10代で賭博を開始し、2割強では賭博開始後2年未満でコントロール障害が生じていました。患者の3/4はパチンコのみを行い、95%が負債を有し、3割以上が法的債務整理に至っていました。コントロール障害出現後の期間と負債額の間には統計学的に有意な正の相関関係を認めます。特に、患者の多くが未成年で賭博を開始し、罹病期間と負債額との間に相関関係を認めることに注意が必要です。
遺伝要因、環境要因の両方が関連していると考えられています。病的賭博者の半数は10代でギャンブルを始めています。
また、背景にADHDを有している方も一定数います。
パチンコ・パチスロ、競馬、競艇、競輪、麻雀などの賭博行動をコントロールできず、借金をしてまで行います。負けを取り返そうと更にギャンブルを行います(チェイシング Chasing)。借金を払えなくなり、家族に肩代わりしてもらうことや債務整理を繰り返します。横領や窃盗など犯罪に及ぶこともあります。受診時には経済的に追い詰められて、抑うつ状態を呈していることも少なくありません。
A:臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動で、その人が過去12か月間に以下のうち4つ(またはそれ以上)を示している。
B:その賭博行動は、躁病エピソードではうまく説明されない。
当院における治療
疾患教育、認知行動療法、クラフト、集団療法、自助グループ参加、デイケア・ナイトケア
通院治療が基本です。「ようこそ」の気持ちでスタッフ一同対応いたします。医師による心理教育、支持的精神療法、心理士による個別認知行動療法(CBT)、集団認知行動療法(STEP-G)、トークンエコノミー法、条件反射制御法、集団療法(ミニGA)、自助グループ(Gamblers Anonymous GA)参加調整、家族支援(クラフト、家族会)を実施します。
疾患教育、認知行動療法、集団療法、病棟内・内観療法、作業療法、自助グループ参加
ギャンブルが止まらずに被害が拡大する危機的状況で、ご本人が希望する場合は、入院治療も行います。アルコール依存症治療プログラムに準じて行います。病棟よりGAに通います。
一定期間止めていた方が再発するのは、病気のためというより、人間だからと言えます。人間は忘れる動物です。もう懲りたと思っていても、1~3か月も経つと風化して忘れて、つい手が出て、元に戻ります。そのため、忘れにくくすることが再発防止には必要です。
通院、自助グループ参加を継続することが有効です。
当院による病的賭博患者100例への予後調査(2007年)では、病的賭博患者の6割が半年~2年半後も賭博を断った状態を維持しており、治療開始後最初の半年間に賭博を断つことに成功した患者はその後も賭博を断った状態を維持する可能性が高いことが示されました。一般的に依存症は、対象の物質や行為を断った期間に反比例して再発リスクが低くなります。2年間治療を行い止めた状態を維持できると、再発のリスクは相当に低下すると言われています。まずは、1か月、3か月、6か月、1年、2年と伸ばしていきましょう。
病的賭博論文 アルコール・脱依存症フォーラム 病的賭博・脱依存症フォーラム抄録集Calender
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
初 診
|
9:30~17:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
再 診
|
9:30~17:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● (9:00~ 12:30) | - |
札幌市太田病院(精神科・心療内科)
〒063-0005
北海道札幌市西区山の手5条5丁目1番1号
011-644-5111